• お問い合わせ
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • サイトマップ
  • 携帯サイト

メニュー

ホーム > 学校・授業の教材 > 郷土の民話 > 『郷土の民話』神戸編 > 金棒池〈かなぼういけ〉(垂水区神出町)

ここから本文です。

更新日:2012年12月31日

金棒池〈かなぼういけ〉(垂水区神出町)

神出町の東のはしに、雌岡〈めっこ〉山と雄岡〈おっこ〉山という形のいい山があります。この山は、形がいいので、昔から播磨冨士と呼ばれています。遠く明石海峡からでも見えます。飾磨郡の家島からでも、くっきりと二つの山だけが見えますから、海に出る漁師の目じるしにもつかわれている山です。
あまりに形がいいので、たまたま、ここを通りかかった弁慶〈べんけい〉は、この二つの山が自分の庭山に欲しくなりました。弁慶は、強力といわれていましたから、あの金棒で、この山をかついでいこうと考えました。
そこで、山に金棒をつきさして、弁慶はかつごうとしました。しかし、いくら力持ちといっても、二つの山をかつぐということは、なかなか容易〈ようい〉なことではありません。あまり、山が動きませんので弁慶は、腹をたてました。その腹立ちまぎれに、ありったけの力を入れて「エイッ」と持ちあげますと、あら、どうしたことや、その太い金棒がぽきりと折れて、そのまま、山と山の間に、どすんと落ちてしまいました。
金棒がおれて、落ちたそのあとには、地面が長い金棒形にくぼんでしまいました。やがて、ここに水がたまり、大きな池になってしまいました。池の中に、ちょうど二つの弁慶の足あとが残っています。島になってのこっているのが、弁慶の足がただといわれています。

足がたといわれているのは、実は、古墳〈こふん〉です。前方後円のかわいらしい古墳が、二つ、この池の中に残っているところから、このお話が生まれたのでしょう。

お問い合わせ

情報管理部広報係

電話番号:078-331-9962

ファクス番号:078-331-8022