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更新日:2013年1月14日
(注この話は、節をつけて語るのが特徴)
さるが三匹通って
あとのさるも もの知らず
さきのさるも もの知らず
まんなかのさるが、ちいっと物を知っとって
ナマズ川へ 飛び込んで
ナマズぅ一匹とらまえて
あんよで 取るのもかわいいし、
おててで 取るのもかわいいし、
杓子の裏で しゅっとすくって
とうしみ(とうしん)で くくって
線香で になって(かついで)
堂の隅へ持ってって
あんよで切るも かわいいし、
おててで切るも かわいいし、
とうとう おててで切って
きっしょん、きっしょん、きざんで
○○にも ひときれ
××にも ひときれ
△△にも ひときれ しよったら、
□□の分が、なぁなって、
油屋へ油買いに行って、
油屋のかどで、油一升こぼえて
あけぇ(赤い)犬が来ては ペロペロ
しれぇ(白い)犬が来ては ペロペロ
くれぇ(黒い)犬が来ては ペロペロ
この犬 にくいやつ 殺してしもて
その犬の皮を 太鼓に張って
あっちぃ向いちゃ ドンドコドン
こっちぃ向いちゃ ドンドコドン
ちぃちぃ 破ってしもた
その犬 見しゃれ(見せろ) 殺してしもた
その皮ぁ見しゃれ 太鼓に張った
その太鼓見しゃれ 火にくべてしもた
その火ぃ見しゃれ 灰になってしもた
その灰 見しゃれ 麦にふってしもた
その麦 見しゃれ カラスが食ってしもた
そのカラス 見しゃれ
京や大阪の方へ パアーッとたってしもた
(池田いさ子 外談)
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