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更新日:2012年9月10日
秋もおわりごろでした。すっかり稲刈〈いねか〉りもすんでからのことです。
一匹のかえるが、せっせと稲穂〈いなほ〉をひろいあつめ、臼〈うす〉を持ち出し、
「かえるさん、かえるさん。ぼくが
かえるは、これはありがたいと思い、よろこんでさるに
さるは考えました。
「このままでは、せっかくの
そこで、さるは
「かえるさん、かえるさん、
かえるも、「それはよかろう。」と相談はまとまりました。
そこで、かえるとさるは「よいしょ。」とばかり、
「あれ」と思って、谷底から上をみあげると、かえるは山の上の切り株にすわって、おいしそうに
「かえるさん、かえるさん、
かえるは、「流れるとこから、なんぶりしょ。」といって、つきたての
「かえるさん、かえるさん、
かえるは、「たらけるとこから、たんぶりしょ。」といって、みるみるうちに、さるの前で
あまりよくばると、損をするというおはなしです。
(美方町 上治すみ 談)
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