ホーム > 学校・授業の教材 > 郷土の民話 > 『郷土の民話』東播編 > 高御位山〈たかみくらやま〉と牛島〈うしじま〉(志方町西志方)
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更新日:2013年1月7日
高御位〈たかみくら〉山は、印南〈いんなみ〉郡でいちばん高い山です。ところが、大昔は、まだ、それほど高い山ではなく、牛〈うし〉山という山と仲よく並んでいました。
あるときのこと、高御位山〈たかみくらやま〉の神様と牛〈うし〉山の神様とがけんかをされました。そのとき、牛山の神様は負け、はるかの沖合へ投げとばされてしまいました。高御位山の神様の勢力〈せいりょく〉がいちだんと強くなったことはいうまでもありません。そのためでしょう、それまで海であったまわりの地はだんだん持ちあげられ、りっぱな陸地となりました。そして、とうとう、この地方第一の高い山になりました。
一方、負けた牛山は、海の中にとりのこされて、「牛島」と呼ばれました。そのうえ、背〈せい〉もだんだん低くなり、ほうらくを伏せたような形になりました。播磨灘〈はりまなだ〉に、ポツンと、ひとりとりのこされたように浮かんでいる「ほうらく島」は、この「牛山」のなれのはてだということです。
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