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ホーム > 学校・授業の教材 > 『郷土の民話』中播編 > ねの星(姫路附近の漁港)

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更新日:2012年10月29日

ねの星(姫路附近の漁港)

むかしのひとびとは、方向をいいあらわすのに「ね、うし、とら…」と十二支〈し〉、つまりえと・・であらわしています。この方法であらわしますと、北の方向からはじめますので、北はとなります。そこで北の空にじっとしている北極星〈ほっきょくせい〉はの星と呼んでいます。ところが、おじいさんにきいた話によりますと、いなかの呼び方でつぎのような、おもしろい話をしているところもあります。

主人が舟に乗って夜、魚を取りに出ていきます。家に残った女の人は、主人の仕事のことを想像しながら夜なべに布を織っています。
「だいぶおそくなったねえ、もうすこしがんばって仕事を続けましょう。男の人も海で一生けんめい魚を取っていることだし、まあ、あのの星さんが西の山に入いるまで布を織りましょう。」
と、いいながらガチャン、ガチャンと布を織っています。ふと気がつくと、東の空がうすあかるくなっています。このの星さんは、とうとう朝まで西の山に沈みません。この女の人は、あの星さんが西の山に沈んだら寝よう。まあ、あの星が沈むまで働こう、と、すこしも寝ないで頑張ってしまいました。あの星が入ったら寝よう、寝ようと思ってながめていたので、この星をの星と呼ぶようになったそうです。北の意味をあらわすねの星が、いつのまにか寝よう、寝ようと、寝の星とあやまって伝わっているところがあります。

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