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ホーム > 学校・授業の教材 > 郷土の民話 > 『郷土の民話』淡路編 > 蛇淵〈じゃぶち〉(洲本市加茂)

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更新日:2012年10月15日

蛇淵〈じゃぶち〉(洲本市加茂)

加茂の桑間〈くわま〉川をさかのぼって行くと、大野村に通じる山裾〈やますそ〉の辺りの所に、底がわからないほどの深い、すごみをもった淵〈ふち〉がある。その淵〈ふち〉へやってきた、おばあさんと九つぐらいの女の子が話し始めた。
「むかし、ここには、大きな蛇〈へび〉が住んどってな。」
「ほんま?」
「ある夜、大蛇〈だいじゃ〉が永〈なが〉く住みなれたこの淵から天に昇〈のぼ〉ったんや。」
「そんで…」
「その時なあ、この淵からゴウゴウいううなり声が聞こえてきて、およそ一里(四キロメートル)四方にヒョウ(氷)を降らしたんや。」
「どんなヒョウが降ったの?」
「なんとその重さは、八十匁(三〇〇グラム)くらいもある大きなものやった。」
「そんなんが降ってきたら、あたった人たちは痛かったでしょうね。」
このヒョウ(氷)が降ったのは、大野〈おおの〉、金屋〈かなや〉、宇原〈うわら〉、物部〈ものべ〉、内膳〈ないぜん〉、加茂〈かも〉、奥畑〈おくばた〉、納〈おさめ〉、山添〈やまぞえ〉、中筋〈なかすじ〉、など広い範囲である。ヒョウ(氷)も最後には豪雨〈ごうう〉になって、人家もつぶれそうに思われる位降りつづき、一時はあたり一面海になってしまった。

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