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■明石の海からのたより
 

明石の海からのたより

兵庫県漁業協同組合連合会  山嵜 清張
 
http://www.jf-net.ne.jp/hggyoren




 鮮度が最優先される魚を流通させる業界において
 欠かすことが出来ないのが氷です。
 特に夏場の使用は想像以上に多量となります。

   魚を冷やすために直接氷をあてる。
   直氷(じかごおり)

  魚を冷やすために水の水温を下げる。
   冷やし氷(ひやしごおり)

  魚をシメるために氷に近い温度まで水温を下げる。
   シメ氷(しめごおり)

   冷えている時間を長くするために氷を塊のまま使う。
   角氷(かくごおり)

  急速に冷やすために氷をバラして使う。
   砕氷(さいひょう)

 セリ場で使われている氷は昔ながらの氷屋さんが造っているもので、
 飲食店で使われる質の高いものが使用されています。
 暑い夏場は仕事の合い間に氷を口に運び
 一瞬の安堵を得ることが出来ます。

  近年は飲食店で使われる氷が
 おのおのの店で作られた製氷機の氷が増えており

 氷に関しては
 実は魚のほうがいいものを使われているのです。
     


魚の上にまいた 砕氷での直氷


魚を冷やし切ために入れられた 角氷


カワツエビのそうめんつゆ

 

海峡の輝きが眩しい夏

海水温が上がるほどに
水揚げされる魚種と量が増えてゆきます。
そんな明石の魚たちの中でも目立って旬を主張するのは
「カワツエビ」です。

小さなエビなのですが甘みと独特の味が強く、人気があります。

 
漁師家庭では
カワツエビの煮付けを作り
その煮汁を使いそうめんのつゆとしました。
エビの味わい深いつゆは浜ならではの贅沢なものですが
頭部分だけを使って簡単に作ることができます。

 
2人分
カワツエビ・・・・・・200g
水・・・・・・・・・・・・・500cc
濃口醤油・・・・・・50cc
みりん・・・・・・・・・50cc
酒・・・・・・・・・・・・50
cc

鍋に水と調味料、エビの頭をちぎって入れ、水から炊く
沸騰すれば、頭を押し潰し、弱火にして、アクをすくいながら、8分炊く
キッチンペーパーなどで漉して、冷ませば出来上がり

身の方は単純に湯がいてください。 

暑い陽射しがあるからこそ
カワツエビの味をさらに美味しくさせてくれるのです。



知らないことばかり


魚業界に身をおく以前に
漁師家庭に育った私は明石の魚に関して
流通や料理など魚に携わる人たちに負けない
知識と経験があると思っていますが

こと他の分野となると
さっぱり解らなかったり、勘違いをしていることが
多々あって恥ずかしい思いをします。

"菜の花"が出まわる春は
好きな食材として楽しみにしているのですが


「菜の花」と、だけ認識していましたが
農家さんが講師を務める料理教室で
アブラナ科の菜物が菜の花として摘まれているので
ハクサイ シロナ チンゲンサイ コマツナ など
多種あって、おのおのに色や味の違いがあると教えられ
見較べ、食べ較べてみると違うことに驚き
本当に目からウロコでした。
人生勉強・経験大事ですね。

世の中知らないことばかり
前向きにもっといろいろなことを知識習得してゆきたいものです。


桜 鯛


陽射しが強くなりはじめる5月は
「桜鯛」として
明石にマダイの水揚げが増えてきます。

体色が桜色に輝く、産卵を控える頃の綺麗な姿から
桜鯛と呼ばれますので
「桜が咲く頃の鯛」として認識されている方とは
ひと月ほどずれているのが明石の桜鯛。

雌は見た目の特徴である
ピンク(桜)色の中に青く散りばめられた斑点が美しく
まさに桜鯛なのですが

雄は元々濃い赤色が
さらに濃くなりますので
漁業関係者には黒と表現されます。

誰にでもひと目で雌雄が判断出来るのが
桜鯛の頃の特徴でもあるのです。

  

 ※ 写真
       2匹重なっていますが   
        手前 体色が黒いのが雄    奥  体色が赤いのが雌
 


期待の春

明石海峡が迎える春は
 
本命のイカナゴ新子漁から始まり
海苔養殖の本格生産追い込み時期であり
貝類の水揚が順調に増えてきて、
水温上昇により、
冬場少な目だった魚種が増えだして、
回遊魚が日増しに廻ってきて、
桜鯛の水揚が始まる。
 
ワカメ タイラギ アブラメ クロメバル
モチエビ タイ スズキ 
ハリイカ アジにサバ 
威勢の良い、魚たちの姿が浮かびます
 
冷たい空気に冷たい海
気持ちまで下りそうなところから、
暖かな日差しの日が増えるたびに、
海からのよい知らせが聞こえるたびに
 
ますます期待が膨らむ春なのです。

 

 


イカナゴの準備

今年もやってきました
イカナゴの季節
それは自分流の味でくぎ煮を炊き全国のご友人に送る。
 関西から春を知らせる大事な行事なのです。

 



それだけにここ近年の不漁や
 海峡での事故では漁業関係者だけでなく
ありとあらゆる人々に
多大な影響がありましたので
安定した豊漁が望まれます。
これは祈るしかありません。

 

それだけにしかたないのかもしれませんが
「今年の水揚予想は?」
「産卵量は多かったでしょうか?」
「いつ頃、解禁になりますか?」
 
関係者に質問が絶えないのですが

自然環境、海の状況次第なので
始まってみなければわかりませんし
解禁日は直前に決定しますので
答えられえないのが現実なのです。

あせらずに御準備ください。
 



海 苔


2月6日は「海苔の日」です。
海苔の需要拡大を目指し、広報のために設定されたそうですが、
その由来は由緒正しく、701年(大宝元年)制定の大宝律令で、
海苔が年貢のひとつに指定されたことに基づき、
翌年の律令施行日が2月6日だったので、
この日となったようです。


2月3日は 「のり巻きの日」
この日も、海苔の需要拡大を目指し、
広報のために設定されたそうですが、
節分の夜、恵方に向かって、
太巻きを食べると幸福になれるという言い伝えから、
この日となったようです。
太巻きは、一人で一本食べきるまで、
誰とも話をしてはいけないのです。
美味しい、楽しいとついつい会話が弾みますが、
一本だけは、お静かに。
今年の恵方は、西南西です。
明石での海苔養殖は
2月を境に、2期柵目の養殖が始まります。
海の恵みを、そのまま味わえる海苔は、
遠い昔より愛され続けられた、伝統的な食品ですから、
歴史を感じつつ、いただけそうですね。




魚のさばき方


フレンチやイタリアン、家庭料理にフードコーディネート 
料理教室を行なっていると、いろいろなことが見えてきます。  

「料理を楽しむ人」
「食べることを楽しむ人」
「ひたすら技術に、こだわる人」

食に対するスタンスは、人それぞれなのです。

 
他の料理教室とは、ちょっと雰囲気が違うのが
「魚のさばき方教室」
さばきはじめると、皆さん懸命に、魚へ向かっておられます。
 

男性参加者が多いのも、さばきの特徴ですが、
 "魚を上手にさばいてみたい"
と、思われる方が男性には多いのでしょう。
 
包丁使いが上達するために必要なのは、「慣れ」です。

1回より2回、10回より100回と、
さばいた数だけ上達しますので、慣れてください。
 

料理教室の後、「質問ありませんか?」の問いに、
 

「先生と同じ包丁は、どこで買ったらいいですか」

 
男性は形から入る傾向があるようです。



ゆるキャラブーム



"ゆるキャラ"というのは
厳しい世の中であるがゆえ
もてはやされるのでしょうか?


たしかに愛らしいルックスは心和ませてくれます。

 
"ひこにゃん" "せんとくん" "はばタン" など
全国各地にたくさんいます。かわいいキャラクター
明石にも忘れてならない "時のわらし"
そして全国的にも人気なのが、たこフェリーの"パパたこ"

 
各地のゆるキャラが集まるイベントにも招待される存在であり
「明石」「タコ」を発信してくれています。

 
関西独立リーグ、明石市の市民球団
明石レッドソルジャーズの球団マスコットキャラクターも
イメージカラーは赤のタコの足とタイ

 
やはり明石に「タコ」は、なくてはならない存在なのでしょうね。






自  然



梅雨明けが遅れ
集中豪雨
日差しは刺すかのごとく
平年と較べるのが意味があるのかと思わせる近年。

 
環境変化はここ数年で一気に過去のものとは変わってきました。
今後我々の「地球」 「日本」 「海峡」はどうなるのでしょう?

 
不安を抱きながらも日々は進んで行きます。
心配する心を時は待ってくれないのです。

 
そのような時間の流れは
実は昔から変わらないのではないかと思います。

 
今という時代を生きる我々は
自然を愛し自然を大事にして自然を受け入れる。 
そんな心のゆとりが一番必要とされるのかもしれません。
海を見ているとそんな自然にただただ「ありがとう」と
感謝の言葉を送りたいです。

 






10 月


兵庫の魚ファンクラブ
SEAT-CLUBがスタートしました。
 

他の業界に比べ、水産業は情報発信が苦手で遅れていました。
そのツケは"魚離れ" "魚食離れ"という形で、
業界の衰退・魚嫌いの増加・魚価の低迷による、漁家経営破綻
など水産業界全てに影響を及ぼしました。
 

反面、魚食は我々人間の身体に良いことが多々証明され
注目は浴びていますが、いざ、手を伸ばすまでには至らなくなりました。
 

そんな魚や海、水産の情報を発信するのがSEAT-CLUBです。
日々の情報や知識はブログで
え?って思っていただける情報発信はメールで
どんどん兵庫の海や魚を発信していますので
 

ぜひ、その情報を受け止めてください。
 

それは御自身と家族の健康に関することであったりしますので
お勧めいたします。
 

SEAT-CLUBのホームページ
http://www.seat-sakana.net/
 
毎日海・魚情報を更新しております。
    




漁師の健康
   

漁師さんといえば、「黒い顔」「筋肉質の身体」
そして「酒好き」とイメージから想像される方が多いと思われます。
 
もちろんその通りの漁師さんは たくさんいるのですが、
イメージとは全く違う漁師さんもいます。
 
驚くべきことに、
泳げない人・魚を食べない人など漁師さんといえどもおられます。
 
酒を飲めない、飲めても弱い人
日に焼けた顔つきからは想像つきにくいですが、
思い込まれているイメージとはかけ離れ甘党が多かったりします。
 
長い時間体力を使う仕事に携わっているだけに、
身体が甘いものを要求しているのかもしれません。
 
近年の健康への注目度から、
朝夕にウォーキングしている漁師さんが増えました。
身体を動かすことであって、定年のない仕事ですから、
漁業を続けてゆくことは、自己の健康を管理してゆくこと。
 
命を預け自然と対峙している漁師だからこそ、
健康の大事さが解るのかもしれません。
 



写真・網をつくろう漁師



  

符  丁(ふちょう)
   

セリで使われる数字は「符丁」といいます。
 
8000円  9000円  10000円  11000円 (※A)を
ハッセンエン キュウセンエン イチマンエン イチマンイッセンエン
と数字をそのまま口にすると時間が必要なので、
バンシュウ キワ トロ ナラビ (※Aの符丁)
と符丁を使い、素早い価格のやりとりをします。
 
     1 ソク          2 テン
     3 キリ          4 ダリ
     5 オンテ         6 ロンジ
     7 サイナン       8 バンシュウ
     9 キワ
 
上記を基本にして
13だと「ソッキリ」24は「テンダリ」など、そのまま組み合わされたり、
55は「カエリ」105は「ケイマ」など、全く違って表記される数字もあり、
おのおのの数字には指(片手にて)で表示する形があるのですから、
未だ覚えられない買い付け人さんもいるほどです。
 
慣れないとわからない符丁を更に難しく思わせるのが、
セリでの符丁には単位がないのです。
「ロンジ」と聞いてその魚が
600円なのか、6000円なのか、60000円なのか、
セリに関係する者は、日々の相場を理解していますので、
いちいち後ろに0がいくつ付いているのか言う必要がない。
 
全ては生きた魚を素早く扱うためなのです。
 


 



  

セ  リ
   

水揚された魚に、最初に値をつけるのがセリです。
消費者へ魚が向かう第一歩、セリに上場することにより、
漁師さんが漁獲した魚達が、お金になるのです。
 
セリとは生き物、
セリによって収入が変化するのですから、漁師さんはもちろん、
いかに良い魚を適切な価格で仕入れることが出来るか、買い付け人さんも真剣です。
 
明石浦漁業協同組合のセリは、全国的に見ても特殊なセリを続けています。
(現在、この方式のセリを行うところは全国的にも稀)
 
  1、魚は生きたまま上場
  2、セリ人が価格を提示(声で)
  3、買い付け人が価格を提示(指で)
 
生きた魚の価格を決めるのですから、ゆっくりしていては、
鮮度、相場も落ちてゆきますので、なによりもスピードが命。
 
魚がセリ台へ乗れば、セリ人が大声で価格提示、
それを聞いた買い付け人が、希望価格を指で提示、
お互いの思いをやりとりし、価格決定まで約5〜10秒
それだけ速く流すことによって、相場が出来上がり、価格が決定されてゆく。
セリに携わる者は、そのスピードゆえ、魚を見る目が肥えてゆくのです。
 
パッと見た瞬間に、この魚は
  @大きさ(個体の重量と匹数など量)
  A相場(昨日、本日の価格と季節、曜日などによる変化)
  B鮮度(すぐに配送・明日出荷など使用目的に合っているものか)
など判断し@×A×B=価格  
 
生きた魚を扱うがゆえの
直感や経験を生かした真剣勝負なのです。
 


 





第5回 明石・タコ検定
    半夏生前後の日曜日に行われる「明石・タコ検定」
    今年は7月5日 第5回目の試験が行われます。
    内容は明石のお魚に関する生態・産業。食文化・歴史全般
    100問出題 80%以上正解で合格です。
    明石のタコに、チャレンジしてみませんか?

     まずは 5問で腕試し
     1.漁師が言う明石ダコの寿命はどれくらいか
           (1)1年         (2)2年 
           (3)3年         (4)4年
 
     2.タコは体重の何倍のものを吸引出来るといわれているか
           (1)5倍         (2)10倍
           (3)20倍         (4)50倍
 
     3.タコの口のことをなんと呼ぶか
           (1)カラス        (2)ペリカン
           (3)スズメ        (4)カモメ
 
     4.明石鯛が生息しやすい場所を明石の浜言葉でなんと呼ぶか
           (1)かけのぼり      (2)かけくだり
           (3)かけあがり      (4)かけおろし
 
     5.明石でおこなわれている海苔の養殖方法は何か
           (1)浮き流し式      (2)支柱式
           (3)株立式        (4)固定式

   秋には 検定合格者を対象に、さらなる上級編となる
   味覚、視覚等の実技試験を含む
   「明石・タコ検定」"おさかな達人"も予定されています
   全国の御当地検定に先駆け検定公認商品(たこカレー、検定あめ)も
   発売されました。
   明石のタコはどんどん元気を発信していますよ!
 

腕試しの答えはこちら
1−1 2−3 3−1 4−3 5−1
 



それぞれの工夫


漁師さんはそれぞれ漁具に工夫をしています。
 
自分が扱いやすいように、
また、こうすればたくさん魚が獲れると思い、
新たな発想の時もあれば、経験上からも、
いろいろな工夫をすることを怠りません。
 
その工夫は、ほんの些細なことであっても、
「自分の想い」を道具に委ねているのです。
 
漁師さんに「釣り針を見せて」と言って、
「うちの針には、仕掛けがあるから、見せられない」と、
自信満々に断られたことがあります。
 
結び目や素材、長さ、角度など
十人十色の工夫がされ、
その努力が自分の水揚高として反映しているという自負。
 
漁師でない者にも見せる事の出来ない、自分だけの秘密の工夫とは、
それだけの熱い想いがなければ、
続けられない「漁師の厳しさ」なのかもしれません。
 


    

 




社 交 場


漁へ向かう汐待ちの時間、漁を終えた時間、
浜辺では焚き火を囲み、漁師達の話声が交わされます。
 
話題はもちろん漁に関すること。
「どの漁場で何が獲れている」
「どんな仕掛けがいい」「今年の魚の傾向は」
など、大人達が集まって、自然と始まる世間話はなく、
終始漁の話が続くのです。
 
焚き火を囲む時間というのは、そうそう長くは続きませんので、
日々の釣果が情報を要する釣り漁師達の社交場は、昔から銭湯です。
 
「だれが」「どこで」「どんな仕掛けで」
「どんな魚を」「どれだけ釣った」
 
明日の予報天気と潮時ならば、
「どこへ」「何時に」「どんな釣りかたをすれば」釣れそうだ
などなど漁の情報がゆったりと、そして内容濃く話される場所が銭湯。
 
日も暮れていない時間帯銭湯に漁師が集まるのは、
そこからすでに明日の漁が始まっているからなのです

 



戻ってきた タイラギ


昔は大漁だった魚でも、見ることが出来なくなってしまった。
 
寂しいことですが、そういう魚種は少なくないのです。
水揚模様は環境変化とともに、
心配する我々に日々変化を見せています。
 
姿を見せなくなってしまった魚も、それが永遠続くのか、
戻ってくるものなのかは誰にもわかりません。
 
中には10年、20年見かけることのなかった魚の水揚げが増え、
ほっと胸をなでおろすこともあります。
 

 明石では、水揚げが激少していた
 「サワラ」が少しではありますが、
 水揚げが増えてきて、
 春と秋の楽しみを豊かにしてくれています。
 
 ここ数年、冬場から春にかけては、
 「タイラギ」が増えており、
 浜の漁師がこぞって買いつけ食す、
 美味な貝柱を楽しんでいます。
生で食べると、柔らかな食感が、
熱を加えることにより、弾力ある食感に変化して、
他種よりも濃い味がタイラギ貝柱の魅力。
今後、水揚げが安定継続することを祈りたいです。

水揚げの変化は、長い歴史の中から見れば一時的なのかもしれませんが、
幻までに消えてしまった魚が戻ってきてくれ、
旬を楽しませてもらえることに感謝。



2月

シーズン前
 冬場に海や魚の話をすると、
 必ず質問されることがあります。

   「イカナゴはどうでしょう?」

   くぎ煮をいつ、いくら炊いて、
 誰にあげるなど、計画を立てるため、
 イカナゴ情報が気になる様子。


   2月ともなると、そろそろ気になってこられる人が多いでしょうが、
 12月や、もっと前秋ごろから質問されることもあり、 返答に困ります。

  夏眠を終え、海水温が13度程度になると、産卵すると言われるイカナゴ。
 例年その水温帯に達するのは、クリスマス頃ですから、
 産まれてもいない時期に、水揚げを想像するのは無理な話です。

   2月には、試験操業を行い、解禁日を決める会議が開催されますので、
 ようやく予想が出来るようになります。


 海峡事故や不漁など、
 近年思うようにくぎ煮を炊くことが出来なかった状況が続きました。
 近づいてきた、いかなごシーズンへ向けて、御期待を!

 

1月
海苔佃煮
冬本番
冷たく、乾いた空気が張りつめた早朝、
漁場へ向かう船の勢いは、漁師さんの勢いを表すがごとく、光る波を立て、
進みます。

昨年の海峡事故による影響から、涙をのんで撤去した海苔網、
今年こそはと力が入ります。

浜に元気な顔をみるために、
海苔養殖は明石にはなくてはならない産業なのです。

海苔は10枚くらいの単位で販売していることが多く、
食べきれず、数枚残ってしまうことがあります。
そんな時には簡単な海苔佃煮を炊いてみるのはいかがでしょう。
  海苔をオーブントースターなどで軽くあぶって
小さくちぎって鍋へ入れます。
調味料を入れ中火で炊き始めます。
さいばしで海苔を動かし続け、かき混ぜます。
ダシ汁が少なくなれば弱火にして炊き続けますが、
完全に水分がなくなるまで炊き続けると、
焦げの匂いがつきますので
少々ダシ汁が残る程度で火を止めます。


        時間もかからず手軽な海苔佃煮ぜひチャレンジしてみてください。

    海苔         全形2枚
   水            60cc
   みりん          30cc
   酒                   30cc 
   濃口しゅうゆ           15cc
   砂糖          ひとつかみ
   ダシの素       ひとつかみ  




 


12月
子供たちの反応

 

小学校で行なう「魚の料理教室」子供たちの反応はいろいろです。
毎回見かけるのは

1、授業が始まる前生徒達が教室に入ってきて、第一声
「くっさ〜」
「生臭い〜」
魚の匂いを、腐りの臭いと勘違いしているみたいですね。


2、包丁の持ち方を教え、
さばく魚が登場すると
「目が怖い〜」
「こっち向いてる〜」
 たしかに可愛いとは思えませんが、
怖いかなぁ?

3、魚のさばき方の手本を見せると
「血が出た〜」
「首切った、怖い〜」
「内臓 気持ち悪い〜」


と、中には気分を悪くして倒れる子供もいます。 


4、調理実習が始まって
「冷たい〜」
「生きてる〜」
生の魚を触って反応はそれぞれ、
怖くて触れない子供もいます。
それでも苦労してさばいて、
料理した魚を食べたら

「美味しかった」


このひとことが 
それまでの「怖い」「気持悪い」などと言われた
魚へのはなむけなのかも知れません。
今の時代包丁を持ったことがなく、もちろん 魚などさばいたこともない。
それが当たり前ですから調理前の姿をさわることや、
血を見ることもないのでしょう。
魚が命を捧げ私たちに
食として栄養や季節の香りを届けてくれることを身をもって知る。
そういうことが「食育」なのだと思えます。
 


  


11月
包丁の扱いは大事なことなのです  


 “よく切れる包丁を使うと
  安全に、綺麗に、速く調理が出来ます
  力を加えず切れるので疲れません“  

  料理教室の後で
   「なにか質問はありませんか?」の問いに  
  「先生の包丁はどこで買えますか?」  聞けば
  
「同じ包丁が欲しいのです」とのこと
    


  男性参加者に多い質問です。
  世の男性はどの世界へも形から、道具から入ってゆく場合が多い様で  
 


   ・自分が釣った魚を、友人の前でさばきたい
   ・三枚おろしが出来たら1人前に見える
   ・骨切りが出来たらカッコいい  


   などなど理由は様々
   そんな想いへの第一歩は道具なのでしょう。
   とはいえそのような想いが人を動かすには大事なのです。     
 


   良い包丁よりも肝心なのは手入れです。
   もちろん高価な包丁には高価な理由があります。
   しかしそれは毎日、長時間使うプロの世界であって
   家庭料理ではオーバークオリティ。

  使い終わったら放置せず
   すぐに綺麗に洗い、水気を取って大事に保管。
   切れ味が変わったら研ぐ、
   ちょっとした気遣いで自分にとって使いやすい包丁となり
   包丁使いが上達するのです。

 
10月
自然の中の養殖魚  

   セリの流れが立ち止まったり、
   他の魚よりも安値の魚があります。

   それは養殖魚が上場された時。     


 潮流の速い明石の海には魚を養殖できる環境はありません。
  その魚たちは、
  どこか他の海域で養殖されていた時に逃げたものか、
  稚魚の時に放流されたりと、元は人の手が入っていた。
  その証拠があるから判るのです。
      
 
   スズキは体側に斑点
  ヒラメなら表裏の色が混じる、などです。

 水揚げされた時は天然の魚たちと変わりなく生きてきたはず
   しかし、その痕跡がなくなるわけでなく、一目で判断がつきますので
 セリ台に上った瞬間、セリ人も魚屋さんも 違う相場を提示するのです
 
  明石の天然魚に慣れた目には、
  一目で違う魚たちへの扱いは厳しいのです。
 
     写真
     スズキ
   上 天然
   下 養殖  黒い斑点が見える

     ヒラメ
    裏側(下側)に表側色の斑点模様が見える
   

 
 
9月
魚の柄  

これは何でしょう?
 
すべて魚の肌模様ですが
千差万別
アップでみると より難解?
 
魚の肌模様をアップで見る機会はないでしょうが
わかるでしょうか?
 
魚に限らず「注意して見る」ということが
大事なのです。
 

       





      解答はこちら・・・







気をつかう、夏の魚  

魚もバテ気味に見えるほど、暑い日が続きます。
夏場は水温上昇で、魚の動きが活発になり、
水揚げが増えるのですが、困るのは保管と流通です。
気温が30℃以上でも海水温は20℃台前半、
水深が深いほど海水温はさらに低く、
そんな海から水揚げされた魚たちは、
海面の表層水温ではすでに暑く感じているのです。
その魚たちを汲み置いた水槽に入れ、ブクブクと酸素を送り続けると、
さらに水温は上昇していきます。
水槽に氷を入れ、海水温を下げようとしても、
今度は氷が溶け、海水の比重が変化します。
魚の元気を保つための、海水管理は難しいのです。 
シメた魚の場合、さらに気をつかいます。
鮮度が落ちないようあてられた氷は、すぐに溶け、
かといって、強く、たくさん氷をあてると身質や色に変化をもたらします。
乾いた空気は魚の肌を乾燥させ、艶や色を奪っていきます。  
いろいろ想い悩む流通。
濡れ新聞で魚を包み、直接当てる氷を少なくした、
発泡スチロールなどのケースで保管する。
実にシンプルな保管ですが、
魚の保湿を守る最高の方法なのです。  

 
年々厳しくなる夏、
美味しい魚を届けるために、
まだまだ気を遣うことが続きそうです。  




魚たちに教えられる季節 

浜で仕事をしていて 季節を感じる
一番の理由は魚たちの変化です。

初夏はとくに魚たちの変化がたくさんあり
陽射しや、気温以上に
これから本格的な夏へ向かうと感じさせられます。



カワツエビや、アジやサバなどアオモノの水揚げが増える。
メイタガレイやアマガレイが、背高に肥えている。
タコの足に傷がなくなり、内臓が大きくなる。
スズキの肌ツヤに輝きが増す。
小サイズのアナゴが一気に増える。
ハモの姿を見かけはじめる。
ハリイカを活かすと、水槽内に卵を産みつける。
小さなアカベラが増えてくる。
雑魚にヒイカが混ざり始める。
タイ漁でドチザメが獲れる。








左上
:ハリイカ 右上:ハモ

:マダイ

などなど、たくさん見かける変化は時間の流れではなく、
海から変わりはじめる季節。


毎日見ていないと、その変化に気づきにくいのでしょうが、
浜の人たちは魚たちから季節が変わることを教えられているのです。




6月
初夏のカワツエビ

  草木の緑が鮮やかとなり
陽射しが日々強くなると感じられる季節

例年明石ではカワツエビ(標準和名 サルエビ)が、
たくさん水揚げされます。
浜ではエビがたくさん水揚げされると、
夏に近づいているのだと、
季節を感じさせる存在なのです。
   
海苔養殖を営む漁師さんたちは、夏場の漁船漁業に
エビ漁へ出漁する場合が多かったのですが、
近年は周年エビ漁を行う漁師さんもいますので、
季節感が薄れてきた様にも思えます。

とはいえ水揚げ量の多い、旬時期となる初夏前には
価格も下がりますので、この季節を狙って
いろいろな食べ方で楽しみたいものです。

おすすめは単純に茹でるだけの茹でエビです
 

さっと水洗いし、少しの塩を入れ沸騰したお湯に、エビを入れ
再沸騰して1分ほどたてば十分炊き上がっていますので、
ザルにあけて冷まします。
   ポイントは
・調理の寸前までエビを冷やしておくこと
・お湯へ入れるエビは少なくして、お湯の温度を下げない
・長い時間 炊かないこと


簡単な調理で、美味しく炊き上がりますが、
皮をむきながら 食べはじめると 止まりませんよ



魚を見慣れましょう

「魚は目を見て選びましょう」
料理教室などで、そうは教えてみても
販売店に並ぶ魚はすでに下処理された魚ばかり、

「店のおっちゃんの目ですか?」と聞き返されることもあるぐらい。
目のついている魚が見あたらない時もあります。

魚を最初から調理ができ、
姿のまま買って行かれる方が年々減ってきて、
販売店さんはそれにあわせ調理済みの魚を中心に売りますので、

1匹売りが少ない
そのため切り身や刺身の元となる魚の姿を知らない人が
増えています。

美味しい魚をいただくためには、
鮮度や味を判断できる自分の目を鍛えることが大事です。
むずかしいことはありません。

"数多く見てください"
"習うより慣れろ"

そして、どのような流れでこの魚は今の状態になっているのか
想像してみてください。
獲りかたは? どこから運ばれた? 旬のもの?
なぜここに傷があるの? 昨日より安い?

考えながら数多くみることで、鮮度の差が見えてきます。
あらためてよく見てください、魚たちかわいい顔してますよ!



4月

4回 明石・タコ検定 開催決定!

200876日(日)に第4回となる明石・タコ検定が開催されます。

日本中あちこちでたくさんの検定が開催されましたが、明石・タコ検定は注目度も高く4回目の試験を迎えます。すでに合格された方も、まだ受験されていない方も、タコ・タイ・アナゴ・イカナゴの他、明石の魚や明石の知識について勉強してチャレンジしてみませんか!

  [問題]

1 浜の漁師達の間では旬のタコはどのような理由で大きく育つといわれているか
  
(1)梅雨の雨水を吸って  (2)赤潮が発生したら

   (3)月夜の夜が来たら   (4)鯛が獲れなくなれば


2 タコツボの管理として大事なことは何か

    (1)綺麗に清掃する      (2)フジツボをつける

    (3)色を塗る            (4)餌を仕掛ける
 

3 バシャとはどんな大きさの鯛を指していうのか

   (1)300500g       (2)6001200g

    (3)
15002000g        (4)3000g以上

4 アナゴバイとは何漁のことをいうのか

  (1)延縄漁              (2)引き縄漁

  (3)底曳き網漁            (4)船曳網漁


5 イカナゴ新子漁で「一統」とは何隻からなるチームか

 
  (1)2隻                  (2)3隻

    (3)4隻                  (4)5隻

明石・タコ検定 ホームページ

http://www.tako-kentei.com/

問題の答えは

1-1 2-1 3-4 4-1 5-2


 



 

春は「くぎ煮」

海辺に立つと、まだまだ厳しい寒風が吹きつけています。
キラキラ輝く波の乱反射が、
まぶしさの中に柔らかさを感じられる季節となりました。

春はイカナゴ新子のシーズン、
不漁の日は漁師、魚屋さんはもちろんイカナゴを求める方々の目が
真剣を通り越し、殺気だってきていると感じる近年ですが
振り返ると想い描かれる光景は少々異なります。

20年ほど遡って「くぎ煮」が今のように爆発的人気になる前
各地で漁協がくぎ煮教室を開催すると、それはもちろん大人気。
佃煮が家庭で作れるのですから料理好きな方には
「目から鱗」だったのでしょう。
自分流の味を創りだすことが出来、たくさんの友人に味わってもらえる
気軽でありながら本格的な料理として満足感が高かったのだと思えます。

そこから10年ほど経過した頃には
くぎ煮教室を開催しても受講者数は伸びません。
すでに充分すぎるほど広まっていたのです。
参加される方々は初めて炊くというよりも
自分の炊き方を確認するためだったり、
自分の炊き方を自慢するために参加しているなど
様相は変わりました。 

近年、明石・神戸など産地から離れるほど人気は高く、
今後も関西圏では「くぎ煮」文化の広がりを予想できます。

小さな魚にみなぎるパワー、イカナゴ人気に陰りは見えません。
播磨灘、大阪湾を代表する関西の食文化として
これからも作り続けられることでしょう。

御中元・御歳暮とは違う季節の挨拶、今年も自分流の味で遠方の御友人に
春の知らせを届けてあげてください。


2月

魚を知らない子供たち

海から、産地の者として
学校へ呼ばれることがあり
子供たちに、漁や魚・食べ方などを伝えたい想いから、出向きます。

今の時代、やはりというべきか
子供たちは、見事に魚のことを知りません。

「明石でなにが獲れると思いますか?」
の、問いに「トロ」「サーモン」「イクラ」などなど
返ってくる応えは、小・中学生とも変わりない様に思えますし
 大人に同じ質問をしても、同じだろうかと不安になります。

どうやって知ってもらおう?
経験に勝るものはないのですが

明石には観光漁業もありませんので
食べてもらうのが1番。

この魚はどんな姿をしていて今の季節美味しいのか。
種類や味を比較しながら食べることにより新たな発見があり
その差について「なぜ違うのか」考えてもらう。
自分で味わった味の差が頭の中で順序づくと
その知識はいつまでも残るでしょう。
「あの時、美味しかったよ」と。

そんな経験を出来るだけ子供のうちにして欲しい、
美味しい食材に出合って欲しいと、
産地は願うばかりです。span>

                            


1月

                         

正月の睨み鯛同様、お祝い事に鯛はかかせません。

せっかくのお祝い事だから明石鯛を使って祝いたい。

しかし鯛は水温が下がると自分たちの棲める水温帯へと移動します。
表層水温は下がってきますので海峡深くか、
南方の海域へと移動するのです。

少なくなった鯛を狙って漁へ行くと、不漁どころではなく、
全く水揚げがなくなりますので漁師たちは鯛漁をあきらめます。
ある日突然、明石に鯛の水揚げがなくなるのです。
それは例年12月頃
水温が高い年は年末を超えて1月に水揚げされる時もありますが、
水温降下が早い年は12月に入ると鯛の姿が消えます。
毎年状況は違いますが、それが自然なのです。

「無い時は無い」はずなのですが
近年「無い時はない」
「ない」がいつの間にやら「ありません」の意味に変わってしまった。
年中同じものを同じ様に手に入れ味わうことが出来る現在
あえて欲しいものが手に入らない「旬」を受け入れるための
少しの我慢が必要だと思われます。
                                                          


12月

夕闇の訪れる時間が日に日に早くなり肌寒い日も増えてきました
空気の透明度が増し、海面を より広く、遠くまで見渡せることからも
冬の到来を感じさせてくれます。

冬の魚といえばマツバガニやフグ、アンコウなど明石には
あまり縁のない魚たちに人気があります。
      
そんな魚たちのニュースが注目を浴びている一方で、明石の魚たちは
変わりなく 水揚げされています。
      
明石では冬に旬を迎える魚種は少なめですが、
イイダコやガシラ、カワハギ、ワタリガニ、ナマコなど本来の勢いを取り戻し、
旬を外れたはずのメイタガレイやスズキ、デンスケアナゴなどが
たくさん水揚げされるために 安価で市場に出まわります。

早く暮れた陽によって生まれる時間を利用してたくさんの魚を
いろいろな料理で、味わいとともに調理工程も楽しむ
そんな「季節を感じる余裕」を持ちたいものです。

 

A・…カワハギ刺身            B・…酢ナマコ
C・…ワタリガニ味噌汁      D・…イイダコ煮付け


11月

      秋に多彩な味

秋本番
日差しの中に、確実にやわらかな光りが含まれる様になり、
水温降下とともに、水揚される魚達の様子も変わってきます。

夏には夏に、秋には秋にしか水揚されない魚もいますが、
ほとんどの魚達は、底曳き網漁で獲られることが多く、
旬を外していても姿が消えることなく水揚は続きます。

しかし「旬」時期は、毎日見ていても変化があるほどに
みるみる肥え太り、その動きから生命力を感じさせてくれます。

明石の秋には タチウオ、サワラ、アジ、サバ、ハマチ、タイ、ハリイカ、
新物のカワツエビなどなど激しい動きで 勢いを感じさせてくれる魚達が多く、
食欲の秋ならではの、味と香りを楽しませてくれます。

サ バ  タ イ
                 
タチウオハリイカ

四季を追って味を楽しむことが出来る私達は、
幸せであることを忘れてしまうほど、明石の魚達は多彩なのです。
恵まれた海に感謝!!


10月

      明石のサンマ?

     「明石にサンマはいません!」

"明石家さんま" さん のイメージが強いようで、明石=サンマの産地と連想されるのでしょうか?

「明石のサンマは美味しいの?」と聞かれることもありますが、明石にサンマはいないのです。

     

アザラシが川に出没したというニュースを聞くたびに、地球環境が変化しているのだと心配させられます が、浜のセリ場にいると、同じ様な光景を目の当たりにします。今までは見ることの出来なかった魚を見かけ驚かされるのです。

 

地球温暖化の影響でしょうか?南の海に生息する魚達が姿を見せます。

サメ マグロ ミノカサゴ イザリウオ・・・ などなど

子供に人気の熱帯魚ニモ(カクレクマノミ)が現れないことを祈りたいなどと、

     冗談めいたことを言いながらも

 

    反面、寒い海のイメージであるサンマを今年初めて目撃 

     たった1匹でしたが、セリ場では驚きの声があがりました。

 



9月


たこフェリー

Tacoバス

魚の棚の看板

       明石のあちこちで 元気なタコの姿を見かけます。

フェリーやバスに キャラクターとして描かれることの他、 食べ物や製品などにも、イメージだけでなく、姿を模写したものなど、たくさん見かけることが出来るのは、それだけタコが明石では、誇れる名産として親しまれている証です。

同じ明石という名を付け、タコより高級と思わせる「明石鯛」よりも、 明石タコの方が多く感じられるのは、より庶民的で、親しみやすいのでしょう。

明石のタコは夏に旬を迎えます。 
美味しく成長し、たくさん水揚されるので、見かけることが増え、食べやすくなります。

近年、不漁の年が続きましたが、今夏の水揚は好調。
セイロや水槽から逃げ走るタコの元気さが、 そのまま浜の活気となり、パワーを与えてくれるのです。

 



8月


浜家庭の軒先や 漁船にぶらさがる干しだこがゆるやかな風を受け、ゆらりと揺れる光景は 昔ながらの 夏の浜風景です。

たこめしの材料として味わうことの多い干しだこですが、その作業時間(手間)から、 日常頻繁に炊かれることはなく、浜では酒の肴として、スルメの様に食べられるのです。

また、漁師らしい食べ方として、ごはんの味付けに用いられていました。 
出漁し、港を離れてしまうと、漁師の食事は お弁当だけとなりますが、 特に夏場は、影のない漁船で食中毒が心配ですから、気が使われました。

ご飯に痛みを呼ばない対策として、干しだこを焼いてから薄く削ぎ、 醤油と酒、砂糖を合わせたダシ汁に漬け込んで戻したものを、 ご飯の味付け、おかずとして使われました。

旬のものを使い、工夫して安全に美味しく食べる。

昔の浜家庭の知恵は見習うべき点が多いのです。



7月


         
 乱反射する海面を直視するには、目を細めなければ ならないほどの強い日差しとなることからも、夏を感じさせる季節となりました。
        
明石の夏は たくさんの魚達が旬を迎え、 美味しさを競演してくれていますが その中でも主役は明石ダコです。

浜のセリ場を這い回る明石ダコは 頭を持ち上げ、太短く力強い足で  グイグイと這い回ります 「タコは歩く」と言われる所以です

水揚や、干しだこを作る姿など、 夏を感じさせる季節感あふれる光景は もちろんですが、酢の物や、ブツ切りゆでダコ 刺身に たこめし 多彩な味が楽しみです

       
         

夏の暑さに負けない パワフルな姿と、 美味しさから生まれるパワー 私達も見習わなければいけないと思います
「タコの元気に負けるな!」と  旬のタコを味わいながら。



6月  浜言葉





まぜまくってきた

がーいとしもら

よいにどがちゃがした

だんやってこいで すこべたくろとぉ

がちゃめがぐっすらいっとぉ

          
何気ない浜での会話なのですが、初めて聞く人には理解不能の単語が飛び交っています。 
海という世間から離れた職場にでると、無線での仲間との会話はあるものの基本的には孤独。

相手に気を使い標準語の会話を必要としないため、自分の話しやすい言葉を使うことの方が自然なのです。

同じ明石であっても、明石浦 林崎 二見と、浜が違えば言葉も違ってくるからさらに難解。
慣れないとまるで外国語ですが、聴き慣れてしまえば意外やしっくりきたりする、妙な魅力も持ち合わすのが 浜言葉なのです。



(上記浜言葉 文の意味)

南風がきつく吹いてきた 

そうとう遠い西 

夜(まだ浅い)に大変な騒動であった 

一生懸命網を引っ張ったが、何も収穫がなかった 

ワタリガニがたくさん獲れた




5月 明石・タコ検定

問題です

       問題1 明石で一番多くタコを水揚している漁法とは何か

         (1)底曳き網漁 (2)蛸壺漁 (3)延縄漁 (4)船曳き網漁

       問題2 タコの好物である「ウチムラサキ」の通称は何か

         (1)タイラギ貝 (2)ニシ貝 (3)バカ貝 (4)マンジュ貝

       問題3 「海藤花」の読み方は?

         (1)うみとうげ (2)うみとうはな (3)かいとうげ (4)かいとうはな

       問題4 半夏生にタコを食べる習慣が始まったとされるのは、どの地域か

         (1)大蔵谷 (2)播磨西部 (3)播磨東部 (4)二見

       問題5 鯛を焼くとき、鰭につける塩のことを何というか

         (1)隠し塩 (2)化粧塩 (3)鰭塩 (4)焼塩

  

   何問正解できましたか??これは 明石・タコ検定の問題です

   第3回 明石・タコ検定は7月1日に行われます

   合格ラインは80%以上正解ですから、4問正解できた方には合格の望みありです

   チャレンジしてみませんか?

  

                 回答  1-(1) 2-(4) 3-(3) 4-(2) 5-(2)

    

 

  

                           

 

 

 

          「一番うまい魚の食べ方 明石 浜の味」

 

          神戸新聞 明石版で連載中の「浜の味」

          明石の魚の料理方法 5年分をまとめ 出版することとなりました。

          美味しい旬の魚達を楽しむために ぜひ御一読ください。

 

          神戸新聞総合出版センター 1300円+税

 

                                    明石浦漁業協同組合

                                            山嵜 清張

 

          


 

4月 春告魚

「春告魚」と聞いて 
春を感じさせてくれる魚とは 
何を想い浮かべるでしょう?

くぎ煮ブームからイカナゴ新子が代表的なのですが 
魚の多い明石には 他にも春告魚が存在します


 
アブラメ(アイナメ)

★アブラメ(アイナメ)★
成魚はもちろん、イカナゴ漁に混じって獲れてしまう緑色した稚魚も春ならではの味です。     

★クロメバル(メバル)★ 
日を追って肥えてくる姿が確認できます。「たけのこメバル」という炊き合わせからも春になくてはならない存在ですね。

★アマガレイ(マコガレイ)★
夏に旬を迎えますが、春頃から延縄漁で水揚が増え始めます。煮つけ料理にはかかせませんね。

★フルセ(イカナゴの成魚)★
イカナゴといえば 新子の注目が大きいですが、2月後半から4月までしか獲れない、まさに春限定。

★ワカメ★
やわらかく成長し、春の魚や野菜と相性抜群。浜辺では干しあげる風景が見られます。



クロメバル



アマガレイ



フルセ

 

明石浦漁業協同組合
山嵜 清張
http://www.akashiura.or.jp

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